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わたしの感情の歴史

心のページに刻まれた想いを綴ってゆきます

赤い葉 


あの日あの渓谷で見た赤い葉が目の前に広がる

雨上がりの公園 風に揺れた木々の葉が落とした雫が

 私の額を濡らして 見上げた

空への視界を遮る緑の葉に混じりほのかに赤く色づいた葉が

あの日のせせらぎを思い出させる


川を伝って山から下りてくる冷たい風は

雨上がりの街の路地に咲くたんぽぽの穂を散らす


あの日心の奥に落ちて流れていった雫は

いまわたしの額から頬に流れ落ちてゆく

そしてあの点在した赤い色は

あるいは岩に張りついて あるいは水に流れてゆき

いまわたしの目の前にある


雨に濡れた広場の土が乾きはじめる

昇ってゆく水の匂いにむせる

あの日あの渓谷に置いてきた

時計の針が動きだす




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Posted on 2015/05/31 Sun. 21:36 [edit]

category: 詩的つぶやき

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31

いつもの土曜日 


心が変わらないように

この公園の景色もいつもと変わらない


川面に広がってゆく水の紋様

風に揺られて光を放つ木々の葉


何も変わらない

それは絶望のようで 宿命のようで


木々のざわめきが心に満ちてくる

イメージの開け放たれたドアの向こうに未知の世界の幻を見る


まだ今日は始まったばかり




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Posted on 2015/05/30 Sat. 13:40 [edit]

category: 詩的つぶやき

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30

少女の夢 


今朝も少女が駆けてくる

笑いながら坂を下りてくる

もう一人の少女は歌っている

明るい空を見上げて


眩しい光がわたしの目を眩ませる

流れてゆく現実の時間のなかで

行き場を失った健常者の目が

何かを探している


見えない真実

わたしには見えない世界に遊ぶ

幸せな子供たちの夢を

ただイメージするだけのわたし


いつもの仕事場へ

いつもの道を行く

昨日の記憶を頼りに

盲のように




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Posted on 2015/05/28 Thu. 21:58 [edit]

category: 詩的つぶやき

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28

成川渓谷 


せせらぎは耳奥に

水は岩に溶け込んだ肉体を覆ってゆく

せせらぎはやがて肉体のあらゆる臓器のなかに谺して

水は光を映しながらやがてすべての色を溶かしてゆく


昨日見た夢

あるいは重なり合う夕べ

遠い故郷のにおい

終わりなき今日


せせらぎはやがて空蝉から夏へと移る

水は青い空にある記憶の色を映して

ときに岩の間に死んだ動物の骨を見せる

木々の枝に囲まれた懐かしい日々の紋様




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Posted on 2015/05/27 Wed. 21:26 [edit]

category: 詩的つぶやき

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罪名または愚かな風 


15歳の少年が逮捕されたそうな

おもちゃのラジコンヘリを飛ばそうとしてたとか

おもちゃのラジコンヘリは殺人兵器になるらしい

人々はおもちゃのラジコンヘリを怖れているらしい

警官隊がきて少年をパトカーに押し込んで連れていった

「おもちゃのラジコンヘリを飛ばそうとした」との罪名で


愚かな風が吹く

風は都会のビルの間を吹き抜けて

街を見下ろす遥かな山へと吸い込まれてゆく


そして愚かな風は

わたしたちの心の田園を吹き抜けてゆく


わたしたちが怖れているもの

塞がれた目蓋の奥に浮んでくるイメージ

巨大な手が美しい午後の日差しを遮って

「怖れよ」と呼びかける


愚かな風に吹かれながら

小川の前に佇んでせせらぎに耳をすます

水音だけが聞こえてくる


誰の声も聞こえない

いま生きているこの瞬間に

水音だけが聞こえている



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Posted on 2015/05/22 Fri. 23:15 [edit]

category: 詩的つぶやき

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四万十川の畔で 


いままで生きてきた

場所も時間も曖昧なままに

でも生きていることに気がついた時には

いつも走っていた

そしていまこの川の前に居る


逆巻く水面に吸い込まれてゆく視線

いつかの光が

いつかの声が

そして失った心のざわめきが

ない交ぜになって流れている


さざ波の音にかき消される小さな声

浮んでは消える幻

誰かが石を投げた

見えない水底へと落ちてゆく石

いまだ暗いままの深淵へ

いつまでも落ちてゆく小さな光


わたしがいままで生きてきた証として

今日の日が在る


今日の日は場所も時間も曖昧なまま

ただ流れてゆく



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Posted on 2015/05/20 Wed. 22:34 [edit]

category: 詩的つぶやき

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川沿いの小道 


ふだんは誰も通らない道 小枝がいっぱい落ちている

いまも誰も通る気配はない


わたしは今朝からずっと走っている この道幅にも満たない細い時間の枠のなかを

われ知らず わたしのままで

自転車は小枝を踏みながら進んでゆく


日が差してきた 木漏れ日が眩しく照らす道に吸い込まれてゆく風

その清々しい風に押されて 肉体が進んでゆく

わたしが消えてゆく


また明日もこの道に同じ風が吹き 同じ日が差して

わたしが通り過ぎてゆくだろう

われ知らず わたしのままで



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Posted on 2015/05/18 Mon. 22:07 [edit]

category: 詩的つぶやき

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週末の午後 


今朝ちょっとした諍いがあった 

そして通勤の途中石に躓いた その石を睨みながら蹴とばした

石は路肩のドブの中へと落ちていった


午後自転車で走っている

晴れた空の日差しに緑が美しく光る

その鮮やかな緑を映して川が流れている


自転車を停めて優しい風が吹く川岸に佇む


どうしてだろう 僕たちは立ち止まるために走っているかのよう

絶え間なく流れる川をまえにして僕たちは

消えない夢の幻をまた思いいだす


あの朝蹴とばした石は今もあのドブのなかに居るだろう

わたしは今美しい川の前に佇んで

運ばれてゆく木の葉やたゆたう水草に憧れている


日が傾きはじめるまで

いつまでも見つめている水面

週末の午後



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Posted on 2015/05/17 Sun. 23:11 [edit]

category: 詩的つぶやき

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