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わたしの感情の歴史

心のページに刻まれた想いを綴ってゆきます

台所の隅で 


もう一度見たい場所

聞きたいあの声

丘ヤドカリの記憶

思い出は過去のようで

でも思い出す時は未来に憧れて

夏のあの激しい日差しをイメージしている


台所の隅に悲しみが溜まる場所がある

手が震えながら皿をなぞる

惑星に落ちてゆく日

磨りガラスに散る日の終わりの火


わたしにもあなたにも

書けるいまの情熱と 書けないいまの生活がある

台所の隅で 悔恨の冷たい風が吹く


なぜ書いているのか

あなたへ書いている


かつてのわたしのような

苦しんで言葉を探していたあの頃の夏の日が

あなたの横顔に差す


答えはいつも苦しみのなかにある

あなたはあなたのまま

苦しいあなたのままであれ

潮の香りが時おり時間を止めてしまう場所でも

沈んでゆく暗闇の魂として


伝えきれない言葉は

いつまでも伝わらない

伝わらないから イメージにならない


でもなぜか書いている

あなたに伝えたいことがあるのだ


台所の隅で



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Posted on 2014/04/28 Mon. 23:44 [edit]

category: 詩的つぶやき

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ステンドグラス 


あなたには見えているだろうか

この手のひら を見つめている姿

月の光が壁を透って恥ずかしい顔を照らし出す

生きているだけで恥ずかしい

人間ならば誰だってそうなのだ

西日が台所の磨りガラスに差して

まるでステンドグラスのよう

まだらに映し出される過去

救いのように想いはバラバラに浮遊する

時間のない時が流れるように留まっている

いつかの吹きつけられた雨の滴がいま流れ落ちてゆく

傾いてゆく 記憶なかで傾いてゆく日

小さくなってゆく明るい壁の色

消えることを怖れてまばらにハジけてゆく

音楽が欲しい と呟く

道標が欲しい

どこへたどり着くのかを知っているから迷う道があることを

あなたは知っているだろうか

道端に咲く花の色が変わる

昨日は赤で 今日は黄

立ち止まった石段の陰

つま先が固まって

身体が木々の葉影に溶けてゆく

行く先は知らない



Posted on 2014/04/26 Sat. 23:46 [edit]

category: 詩的つぶやき

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夢の草原 


日差しが陰のなかに沈んでゆく

もしくは

陰が日差しを食んでゆく

名もない花が夜を待っている

怖れながら 震えながら

明日を待っている

疲れた日の目線

無数に繋がってゆく光

窓ガラスに落ちてゆく滴

見下ろす小川に月の光が照りかえる

「もう帰ろう」

何度この言葉を囁いたことか

時間は平等にして残酷

世界は取りつく島もない

音楽を聴いている

音楽は救いのように 優しい言葉を囁く

野蛮な心が夜道を駆け上がってゆく

何度も殺した声がまた 誰かを殺してしまう

音楽が旋律に変わり 旋律が言葉に変わる

言葉は文字にはならない

言葉は生きているゆえに

夜道の途中で震えて明日を待っている

昨日の夢の草原を歩きはじめる夜



Posted on 2014/04/19 Sat. 23:32 [edit]

category: 詩的つぶやき

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春の河原で 


不安なことはいつも些細なこと

台所の塩が足りない 明日の服はどうしよう

日が差した白い壁に未来がぼんやり透けて見える

わたしが生きている今日はなんと

曖昧なことか

自転車で横切る柿畑の木に新芽が吹いている

小さな緑色の点が 火のように燃える

燃えて叫んでいる でも誰にも聞こえない

ほんとうに大事な声は 旅人にしか聞こえない 

聞こえるだろうか 波 潮風に運ばれる 木々の呟き

内海に風が吹いて 時間が回りはじめる 

不安がはじまってゆく・・・

砂糖黍畑の向こうに

青空の 外海の 水平線のさらに

見えない 生きることに疲れた吐息の向こうに

捉えた束の間のイメージ

貧しい人は幸いなり

生きているのは感覚

感じているなら叫びたまえ

菜の花畑の黄色い花弁の群れ

誰もあなたを見ていない

あなたが見つめているのは

現在

あなたが生きている




Posted on 2014/04/13 Sun. 23:27 [edit]

category: 詩的つぶやき

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