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わたしの感情の歴史

心のページに刻まれた想いを綴ってゆきます

自我 


自我が歩きだす

自我が覗いているドアの隙間から

自我は台所の隅で わたしを待っている

帰郷もしくは道連れ

自我が寂しく泣く

捨てられてゆくかつての恋人のように

絡み付く餓鬼の細い腕で

でも世界が回っている過去と未来を繋いで

高速で星が回っている


ある晴れた日の道端で

休んでいる ふと目に入った草の陰に

小さな小さな暗闇のなかの

より小さな宇宙を

自我が舞っている

永遠に消えない

されど生きていない

夕凪時の日差しにまじる

辛辣な色



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Posted on 2014/01/31 Fri. 23:42 [edit]

category: 詩的つぶやき

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31

わたしの夜 


わたしが言う

あなたが言う

それぞれの言葉は交差して

いや時に風のようにそれぞれの世界へ流れてゆく

わたしが言う銀杏の木の下で

あなたに言う

わたしが消えて無くなる前の姿について

いまでもあなたの生活は

あなたの身体そのものであるならば

わたしは・・・

時折旅する台所の隅で微笑んでいる

幸せの像はそれぞれ

でも時間は進んでゆく 老いてゆく

受け止められますか

受け止められるか

問いは言葉

言葉は答えを求めている

わたしは・・・

 詩は言葉を超えることはできない

 言葉を超えることのできるのは人間だけ

         --- 「いつか土に帰るまでの一日」谷川俊太郎より

あなたの笑顔と

わたしのぶしつけな、後付の、時間が色づけした

あの夏の日の

あの生きていた日々

それでも生きている

わたし



Posted on 2014/01/30 Thu. 00:01 [edit]

category: 詩的つぶやき

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30

陽炎の写真 


閉め切った窓ガラスに映る

部屋の灯り

小さな丘の向こう

空を渡る思惑

部屋のなかで時間が回ってやがて溢れ出す

その流れ出す飛沫が映し出す昨日

まるで夏の日の想いで

たどり着けなかった海岸

聞こえていた声

あのすべてが緩んでいて 締め付けられて

嗚咽していた陽炎の写真

平面に焼き付けられた 日差しの脅迫

ああ 

わたしが自分であることを

知るために

依存している

一畳の隔絶



Posted on 2014/01/28 Tue. 00:02 [edit]

category: 詩的つぶやき

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28

ドア 


一日の終わりに帰ってゆく部屋

ドアが開く 閉まる 日が沈んでゆく

繋がれた血の結界のなかを せわしく動く

あなたの平和 過去の声に従う 柔和な体

でも声が漏れている 完璧な窓の隙間から

厚い鉄の扉の向こうから

聞こえてくる声

・・・いつもその声は時間に遅れて

吹く風に紛れて囁いた

「わたしの知らない あなたの言葉」

わたしの知らない あなたの背中に刻まれた文字が

ドアの向こうに遮られて見えなくなる

あなたはドアを閉める

わたしはドアの外で耳をすます

閉じられた時間の 閉じ込め切れなかった

漏れ溢れた声がいま

言葉にならない声で

意味にならない言葉を

囁いている



Posted on 2014/01/21 Tue. 23:29 [edit]

category: 詩的つぶやき

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21

此処 


われら変質者のごとく

都市のあらゆる窓から侵入して

しかも窓の外にたたずむもの

      --- 田村隆一 「腐敗性物質」より


愛するひとはいなかった

ただ眺めていたあの海

美しかったリーフ

内海の静けさと 外海の荒々しさと

美しいあの記憶

でも愛するひとはいなかった

遠い道

足がペダルを漕いで

顔は汗で溶けていくようで

それでも笑っていた空

微笑んでいた草

でも愛するひとはいなかった

われ進んでゆくもの

われ振り返るゆえに戻れない魂

われ悲しみのなかに微笑んで

死を演出するもの

われ惑星に置かれた白黒テレビに映る自我を見つめている

日が昇って沈んでゆく

沈黙のなかに

いい知れぬ怖れを抱きながら

ぼんやりと浮かんでいる



Posted on 2014/01/20 Mon. 23:20 [edit]

category: 詩的つぶやき

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20

銀杏の葉 


散ってしまった銀杏の葉の面影を潜りぬけ

ぼくは石段を上っている

風と空が絵のなかに張り付いている

ぼくは浮き上がって

まるで忘れられた魂のように

境内のなかに居る

石畳のうえを時間が流れてゆく

声にならない声が仏像たちの間に響いている

あなたには聞こえるだろうか

この声が

日々のなかに

消えてゆく 忘れてゆく

それが喜びであれ悲しみであれ

美しく輝くものであれ

あの散ってしまった銀杏の葉のように



Posted on 2014/01/16 Thu. 23:46 [edit]

category: 詩的つぶやき

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冬の夜に 


夏のあいだに

秋のあいだに

溜まっている後悔のような 日常のような

いつものように酒を飲んで眠る

あなたを好きだった日々は 今では幻のよう

でも幻は幻のまま 記憶の空に輝いている

いつか遊んだあの道の小川のように

光っている粒粒は今でも 光っている

いつまでも輝いて ただ思い出のなかで・・・

近づいている鼓動が聞こえる

あなたが孤独でいる限り

あなたの声は巡り続ける

惑星の重力の廻り

わたしの心臓と手足と顔の廻り

未来が過去のようで

現在が彷徨って

咲いている場所



Posted on 2014/01/15 Wed. 23:47 [edit]

category: 詩的つぶやき

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