FC2ブログ

03 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.» 05

わたしの感情の歴史

心のページに刻まれた想いを綴ってゆきます

見つめる路地の向こう  


幾度もくり返す

見つめる路地の向こう

枕の下につづいている道

外灯の光が暗示する日差しの陰

ゆれている洗濯物

アスファルトの下につづいている道

悲しい記憶の道

夜の映写室

回転する

流されることのない血の罪

せせらぎに溶け込んだ少年の声

抱えている嗤声と嗚咽と

坂道を上ってゆく足

峠を越える頃には

淡い光が

憎しみも希望もないまぜにした

風が

旅人の影をなぞる・・・

生臭い牛舎の匂い



スポンサーサイト



Posted on 2013/04/30 Tue. 23:38 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

30

解き放たれる部屋 


風が吹いて 干したタオルがひらめく

木々の葉がゆれて光が瞬く

春の日が留まっている日曜の午後

山の向こうに夏の気配がする

お向かいの畑の老婆が微笑みかける

平静な時のなかで

囚われていた心が空を見上げる

迷っている足がドアの境を踏み出す

多くの音と光がひとつの声となるとき

部屋は野に放たれて

世界の悲しみと同棲する



Posted on 2013/04/28 Sun. 13:14 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

28

虫が鳴いている  


虫が鳴いている

夜道にはまだ人の気配が残っている

誰かが誰かを気遣っているような静かな夜に

わたしの心だけが乱れている

声にならない憎しみが路地を上ってゆく

明滅する光のなかに潜んでいる昼間の顔

カーテンが揺れている

部屋に閉じ籠る声が窓の外に

雨の匂いを探している

声にならない寂しさが

外灯の下で

明日の気配を探している




Posted on 2013/04/25 Thu. 23:57 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

25

この部屋と作業場の間で  


歩いている この部屋と作業場の間で

時折立ち止まる 見つめている

生えそめた短い草のゆれる様を

空き家となった家の換気扇から覗く闇を

生き物の気配を探して亡骸のうえをまた歩きはじめる

乾いて硬化した細胞のなかにも時間は流れている

夏の日の遠いせせらぎの音

宇宙へと続いてゆく記憶の道に雨が降る 

白い花が咲いて 鳥が鳴きはじめる

通り過ぎていった影の輪郭が

傾いてゆく日を反射している



Posted on 2013/04/24 Wed. 16:57 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

24

藤の花弁 


紫色の藤の花弁が雨の滴のよう

ガレージの屋根を覆い尽くして

みずからが作った陰のなかに降っている

日差しに煌めく雨の滴は落ちてゆく

せわしく動く夫人の足元に

風が止まった時間のなかに

見透かされた生活のなかに

次々と落ちてゆく 生まれてゆく 戻ってゆく

春に開いた肢体のなかに



Posted on 2013/04/19 Fri. 17:02 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

19

就寝前のつぶやき 


詩はいつも遠い憧れのようで

ときに目の前に現われる

目が捉えたものを盲となって記すだけ

それで世界に繋がっていると信じている

信じているから見つめている

言葉をもってわたしは何を語れるだろう

何を描けるだろう

つまらない真昼の庭かもしれない

しかし悲しみの理由は

つまらない草々の陰のなかで

沈んでゆく 夕暮れ時の太陽のように

思い出のなかに意味があるか

意味のなかに理由があるか

明日目覚める時間のなかに

どれだけの日差しの種が隠れていることだろう

ふり返る眼差しが見つめている時間のなかでわたしは少年のまま

来たるべき日を見つめている

帰れない時間はまるで

目の前のデスクスタンドの灯のようだ

寝つきの悪い枕のうえに

珈琲の匂いがする



Posted on 2013/04/17 Wed. 23:20 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

17

許された時間 


心はすでに知っている

イメージは戻ってくる

見つめている時間は過去

知っているがゆえに人は孤独だ

いつも追いかけている

朝の日差しのなかでも

思い出のテラスに佇んでいる

時間は留まってはくれない

留まっているのは眼差しだけ

眼差しのなかの穿たれた夢

土のなかに空のなかに

許された未来の時間を探して

見つめている

足音が聞こえる わたしを監視している

許された時間の顔と向き合っている

言葉を探している

聞こえてくる時計の針の音

沈んでゆく いやむしろ沈ませてゆく

死んでゆく土のなかに

いつか聞いたはずの音を探して

沈んでゆく



Posted on 2013/04/15 Mon. 23:18 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

15

盲の時間 


止まっている時間のなかに

ゆれている草がある

穿たれてゆく土のなかに

ながれてゆく川がある

日差しのなかに雨が降る

雨は思い出のフィルムのなかで

薄暗い部屋の隅に音を響かせる

肉体は午後の倦怠の生活の狭間で

醜い姿を晒している

吹く風の色を

風のない部屋から眺めている

ふいに訪れるまどろみのなか

沈んでゆく草の夢を見る

戻らない時間はまるで

切れたフィルムの映写機のように

いつまでも回りつづける

追いかけてゆく

留まったまま

盲となって



Posted on 2013/04/14 Sun. 23:53 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

14

季節の風に吹かれて 


いつも見つめている丘の木々

秋には朱い実を付けていた

冬には裸になって空へ向かって枝を広げていた

いまは新芽を吹いている

変わったように見えるのは季節のせい

冷たい風が温かくなったのも---

わたしといえば 何も変わっていない

冬のわたしも 春のわたしも

この家に住むまえのわたしも

何も変わってはいない

 何ものも何ものも重要ではない

わたしが生きていることさえも---


わたしはわたしのなかに 

移ろいゆく季節の花の色を見つめている

見つめてただ立ちすくむ

何ものも何ものも重要でない世界で

意味を忘れて

木々の羅列に過去を映して

雲の流れてゆく先を夢想する


どうしてだろう

イメージと言葉がいつのまにか繋がっている

どうしてだろう

枯草が土に沈んでゆく

ただ老いてゆくだけの足が

季節を歩いている

どうしてだろう

ときに悲しくなるのは

夜と昼のあいだに

臆病な草が風にゆられている



Posted on 2013/04/13 Sat. 23:40 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

13

夕暮れ時の詩 


夕日に吸い込まれてゆく風

平静にゆれるハンガー

生まれてまもない木々の葉が光っている

小高い丘を越えて遥かな峰まで昇ってゆく視線

空が鳴っている

一日の終わりに始まってゆく荘重なメロディ

思い出が軒下の陰へと吸い込まれてゆく

やがて日が落ちた夜道をせせらぎが上ってゆく

人々が帰るドアの向こうに

灯が生まれてゆく

温められた内気が部屋に籠る

窓に滴が流れてゆく

夢が始まってゆく



Posted on 2013/04/12 Fri. 16:48 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

12

黄色い花 


風にゆれている葉叢の奥に見える黄色い花

悲しみとも不安ともいえない想いを胸に

見つめている 肌寒い春の明るさのなかで

人は人ゆえに立ちすくむ

生きている限り孤独はありつづける

人のなかのもうひとりの人のなかに

果てしない草原のような 荒野のような

わたしのなかのわたしへとつづいてゆく道を

生きている限り走りつづける



Posted on 2013/04/12 Fri. 09:50 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

12

朝の詩 


夜が去っても 明けきらない夢がある

罪な想いが胸のなかに残っている

少し肌寒い春の日の朝

季節のなかの時間はゆっくりと流れている

過去も未来もないまぜにした時間を漂っている

ひとりの部屋で

珈琲を飲んでいる



Posted on 2013/04/12 Fri. 08:28 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

12

信じている 言葉  


見つめている 風にゆれる草々

見つめている 言葉を信じて

見つめている 光のなかの光 陰のなかの陰

見つめていると見えなくなる 色や形や

自分のなかの自分---

信じている 言葉

信じてただ見つめている

やがて傾いてゆく日

木の陰が軒下へと伸びてゆく

日差しが空へと吸い込まれてゆく

ガラス窓で隔てた庭先に 暗闇のなか

滴が溜まった土の窪みに燃えている火

真昼の記憶は燠となって

燠は言葉となって 声になり文字になる

信じている 信じているから見つめる

光を吸い込む陰と反射する緑の葉と

自分のなかの自分---

夜道がそっと囁いた 外灯の下で

言葉は文字ではなく声でもなく

イメージのなかの過去

陰に沈む光の思い出



Posted on 2013/04/10 Wed. 22:50 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

10

 


いつかしら 冬の日を思い出している

悲しい日もあった 

悲しい日は枯草のように土に沈んでゆく

いつかしら芽吹いてくる木々

せせらぎは短い草の下 コンクリートの下を流れて

電線を伝う

聞こえてくる声 家々を巡って聞こえてくる

声は記憶のなかに咲く花の色

風の色に映えて 瞳のなかに落ちる

見つめる丘の向こう

走ってゆく 声が聞こえる

声はいつも記憶の川を遡ってくる

言葉にならない声は短い草の上を流れて

いつかあなたの声に会う

声はホタルの光となって

あなたの窓の外に漂う

見つめる丘の向こう

見えない世界



Posted on 2013/04/09 Tue. 23:55 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

09

見つめていた 


見つめていた いつの間にか芽吹いた木

見つめていた 丘の向こう 見えない山の峰

見つめていた たわわに実る金柑の実を啄む鳥

見つめていた 風に揺れる草

見つめていた わたしの罪 あなたの罪

見つめていた 時間 日差しと陰

煙草と灰と酒と---

台所



Posted on 2013/04/09 Tue. 00:55 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

09

山桜 


書きかけた詩

続かなかった言葉

真昼に映したイメージは桜の木

川沿いの道に沿って美しく咲いている

見えなくなった路地の向こう

家々の屋根を越えて昇ってゆく視線の先には新緑を蓄えた山が

その鬱蒼と茂る緑の所々に混じる薄紅色

山桜---

見えなくなった路地の向こうに

あるはずもない道が続いているのを見る

その獣道に咲く山桜

続かなかった言葉が

見上げている



Posted on 2013/04/05 Fri. 00:28 [edit]

category: 詩的つぶやき

TB: 0    CM: 0

05